2007年07月19日

今日も削りの作業してました、一回ヤスリを入れるたびに少しずつ完成に近づいている感じが楽しくてしょうがありません(^^)

そして実は、ブログに書き込む前にコメントをチェックしたらヒナタさんより今日書こうと思っていた鋼材の話題が書いてあって少し驚いた管理人です(^^;)

さて、今日書くのはナイフの鋼材であるダマスカス鋼です。
起源は古代インドのウーツ鋼、ダマスカスと言う名はシリアにあるダマスカスで鍛冶屋がウーツ鋼で剣をつくりヨーロッパに伝えた事から生まれたんです。

ダマスカス鋼の特徴といえばマーブル模様ですが、これは二種類の金属を積層鍛造して作り出されます、ハンドメイドの場合、鍛造時の力加減によって独自の模様が出るので正真正銘世界で唯一つの模様が出来ます、一方プレス加工でも鍛造が可能でこの場合ほぼ均一な模様が出来るためデザイン性が高まる(と管理人は思っている)
錬

何故二種類の金属を使うか?
一般的な刃物は一種類の金属で作られている、何故二枚の金属を一枚にして何回も折畳まなくてはならないのか?
答えは一本の刃物に切れ味と強靭さを求めた結果である、ただ硬いだけの刃物では刃毀れしたり無理な力が掛かった場合折れる事もある、ならば柔軟性のある金属はどうか?確かに刃毀れし難いし折れ難いが直ぐに刃が鈍らになり無理な力が掛かった時にはひん曲がってしまう、折れ難く良く切れる刃物を求めた結果、硬い金属と粘りのある金属を折り合わせたダマスカス鋼が出来た訳です。

ちなみに、日本でもダマスカス鋼とよく似た方法で造られた刃物があります、日本が世界に誇れる刃物「日本刀」です日本刀の場合は玉鋼と呼ばれる硬い鋼を粘るのある鋼で挟み熱と打撃によって一本にすると同時に不純物を取り除きより精錬された刃物とした。

卑金属を熱し鍛造する事で貴金属とする、まさに錬金術!


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Posted by アーク at 21:25│Comments(1)ナイフ
この記事へのコメント
そういえば司馬遼太郎氏が玉鋼の里、山陰出雲の地で「街道を行く(砂鉄の道)」を取材しているとき、鉄の神といわれる金屋子神社(島根県安来市)を参拝したのだが、この神社の風情が中世的であることを残念がっていた。スサノオ神話より想定される古代鉄の古さとでその手がかりを、掴みたかったのかもしれない。地元のものが「ここは戦国時代、尼子と毛利の激戦があって古いものが多く消失した。」との説明に少し残念そうにしていたと日立金属のかたから伺ったことがある。
しかし、最近この地域で弥生時代の鉄器が多数発掘されその量も北九州に準ずるものだという。その時代は実は大和は鉄器がほとんど発掘されておらず、この地がいかに先進地域だったかをうかがわせる話で生きていれば司馬遼太郎氏もさぞ喜んだことだろうと思われます。
Posted by 三和特殊鋼 at 2008年06月01日 17:38
 
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